2024年6月、元ジャニーズ事務所の人気グループ「King & Prince」の元メンバーであり、現在はソロアーティストおよび俳優として活躍する岸優太が、テレビ東京系の人気バラエティ番組『内村のツボる動画』にゲスト出演したことで、ネット上で大きな話題を呼んだ。かつて「キンプリ」として日本全国にその名を轟かせ、現在はソロの道を歩み始めた岸優太が、久しぶりの地上波バラエティ番組で見せたその変わらぬ“天然キャラ”が、多くの視聴者の心を掴んだのだ。
この日放送された『内村のツボる動画』は、人気芸人・内村光良がMCを務め、SNSで話題になるような動画やネタを取り上げる笑い満載の番組として、若者を中心に人気を博している。そこにスペシャルゲストとして出演した岸は、昔から定評のある“天然発言”を連発。早速SNS上では「岸くん、相変わらずで最高!」「癒やされた」「ずっと笑ってた」とファンの声が続出した。
岸優太は、1995年9月29日生まれ、埼玉県出身。2013年、ジャニーズJr.のユニット「Sexy Boyz」の一員として脚光を浴び、持ち前の明るい性格と身体能力の高さから徐々に頭角を現す。2015年、日本テレビ系ドラマ『お兄ちゃん、ガチャ』で主演を果たし、俳優としての可能性も示した。そして2018年、King & Princeの結成メンバーとしてCDデビュー。同年のデビュー曲『シンデレラガール』はミリオンヒットを記録し、グループとしての華々しいスタートを飾った。
グループではメインボーカルの一角を担いながらも、バラエティ番組でもその圧倒的な存在感を放っていた岸。芸能界でも「本物の天然」と称されるほど、彼のコメントは常に“想定外”で愛らしく、そのゆるさと真剣さのギャップに多くのファンが魅了されてきた。今回の『内村のツボる動画』出演に際しても、共演者である千鳥・大悟や内村光良から愛のあるツッコミを受け、番組は終始笑いに包まれた。
特に印象的だったのは番組内で岸が披露した“勘違い発言”。あるトピックについてのコメントを求められた際、明後日の方向に着地する発言をした岸に対し、大悟が「お前、ホンマに訳分からんのお」とツッコミを入れると、岸は屈託のない笑顔で「いやー、俺もわからなかったです!」と返答。その素直さがスタジオを再び爆笑の渦に巻き込んだ。台本にはなかったやりとりだったにも関わらず、まるで計算された掛け合いのように成立するのは、岸の持ち前の明るさと瞬発力があってこそと言える。
彼のこの“天然キャラ”は決して演出ではなく、嘘偽りのないそのままの人間性だ。10代の頃からジャニーズJr.として事務所内の熾烈な競争を勝ち抜いてきた岸は、常に「自分らしくあること」を大切にしてきた。それがバラエティ番組では面白さとなり、ドラマでは誠実さとなって多くの役に命を吹き込んできた。2023年5月にはKing & Princeを脱退し、その後はTOBEへの移籍が話題となった。TOBEは元ジャニーズ事務所副社長・滝沢秀明が設立した新たな芸能事務所であり、元ジャニーズ所属の人気メンバーたちも続々と加入している。
岸のTOBE合流は大注目を集めたが、それでも彼の持ち味は変わらない。新たな事務所で心機一転しながらも、どこか“変わっていない”岸が、視聴者を安心させる。芸能界という激流の中で、変わらぬスタイルを続けられるのは、簡単なことではない。しかし、彼の中に流れる“まっすぐさ”が、それを可能にしている。
番組放送後、岸優太のSNSには応援コメントが殺到。一部を紹介すると「やっぱり岸くんは癒しの存在」「テレビで見られてうれしい!天然だけど天才」「演技も上手いけど、バラエティのときの岸くんが一番好き!」など、愛のこもった言葉が並んだ。
芸能生活の中で、アイドルとしての華やかな側面だけでなく、俳優、さらには一人の人間としても磨きをかけてきた岸。彼が人々の心を掴む理由は、ステージ上だけでなく、どの世界においても彼自身が“嘘のない等身大の岸優太”であることだ。困難や変化の時期を越え、今だからこそ見せられる岸優太の“素の魅力”が、再び注目を集めている。
今後、岸がどのような成長を遂げ、新たなステージでどんな輝きを放つのか。それは彼を長年愛してきたファンだけでなく、たまたまこの日の番組で彼を初めて見た人たちにも強く注目されている。これからも我々は彼をテレビの画面越しに応援し続け、その歩みを暖かく見守っていきたい。天然で、真剣で、ピュアな心を持つ岸優太——その存在こそが、令和の芸能界におけるひとつの“宝”なのかもしれない。