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オリックス正捕手・頓宮裕真、メジャー挑戦へ決意 憧れの先輩・吉田正尚に続く夢の舞台へ

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日本中に驚きと歓喜の声が広がった。プロ野球・オリックス・バファローズの扇の要、頓宮裕真捕手(26)が、ついにメジャーリーグ挑戦への思いを明かしたのだ。そしてその選択を後押しする存在がいることも、大きな注目を集めている。

今回話題となったのは、元メジャーリーガーであり、オリックスからメジャー挑戦を果たした吉田正尚外野手(レッドソックス)の存在だ。頓宮は、尊敬する先輩・吉田の姿勢を深く胸に刻みながら、自身も世界最高峰の舞台を目指す覚悟を決めたのだという。

頓宮裕真は1996年11月17日、岡山県倉敷市に生まれた。倉敷市立西中学校では軟式野球部に所属し、高校は岡山理科大学附属高等学校へ進学。高校時代は硬式野球部で活躍し、プロも注目する存在となった。しかし、プロ志望届は提出せず、亜細亜大学へ。大学では打力を磨き、主軸として4年間活躍。卒業後、2018年ドラフトでオリックスから2位指名を受け、プロの世界に飛び込んだ。

プロ入り後、頓宮は苦しみも味わった。打力に非凡なものを見せながら、守備面で課題を指摘され、一時は一塁専念の道も探られた。だが、本人の強い意志と努力によって年々捕手としての信頼を高め、ついには正捕手に定着。2023年シーズンには打撃でも存在感を発揮し、自己最多の本塁打数を記録。オリックスのリーグ3連覇に大きく貢献し、MVP級の活躍を見せた。

そんな彼にとって大きな指標となっているのが、先輩・吉田正尚の存在だ。

吉田正尚は1993年7月15日、福井県福井市生まれ。敦賀気比高校から青山学院大学へと進み、大学時代からその卓越した打撃センスで注目を集めた。2015年のドラフトでオリックスから1位指名を受け、プロ入り。低い身長ながらも強烈なスイングで次々と長打を量産し、オリックスを牽引。2022年シーズン終了後にポスティングシステムを利用してメジャー移籍を果たし、レッドソックスと5年総額約105億円(約9000万ドル)の契約を結んだ。現在もレッドソックスの中心選手として活躍を続けている。

頓宮は、吉田がプロ入りしてからもぶれることなく技術を高め続け、常に世界を見据えて努力してきたことに強い刺激を受け、「自分も世界で勝負したい」という想いを強くしたという。さらに、オリックスは近年、吉田に続き、山本由伸(ドジャース)や山崎福也(カブス)など、次々と若い才能たちがメジャーに挑戦している。この流れが、頓宮の背中を押していることは間違いない。

しかし、捕手としてメジャーに挑戦するというのは並大抵のことではない。日本人捕手がメジャーで成功するには、言語の壁だけでなく、リードや配球の違い、さらにはメジャー特有のパワーピッチや巨体打者への対応など、数多くの課題が立ちはだかる。過去に城島健司(マリナーズ・タイガース)が一定の成功を収めたものの、多くの選手が苦戦を強いられてきた。

それでも、頓宮は捕手としてメジャーで勝負したいという強い意志を持っている。「バッターとして行くのもいいが、やっぱりキャッチャーとして向こうで勝負したい」という言葉には、プロ入りから積み重ねた努力と誇りが詰まっている。

幸い、頓宮にはその夢に向けての素地がある。まず、彼の打力は日本球界でも屈指と言ってよい。パンチ力に加え、広角に打ち分ける技術も高い。また、守備面でも年々成長しており、フレーミング(微妙なボール判定をストライクにする捕球技術)やリード面でチームから厚い信頼を受けている。加えて、強肩も持ち味で、二塁送球タイムの速さではリーグトップクラスを誇る。

さらに、オリックスで3連覇というプレッシャーの中でプレーしている経験は、メジャーという大舞台でも必ず生きるはずだ。チームメイトやOBたちからも、「頓宮なら世界でもやれる」という声が上がっているという。

メジャー移籍に向けては、ポスティングシステムの利用が有力視されている。早ければ2025年オフにも挑戦する可能性があり、今後の動向から目が離せない。

一方で、オリックスファンにとっては複雑な心境だろう。チームの大黒柱であり、リーグ4連覇、さらには日本一奪還を目指す上で頓宮の存在は欠かせない。しかし、敬愛する吉田が夢を叶えたように、頓宮にも世界へと羽ばたいてほしい。そんな応援の声も、日に日に強くなっている。

自らの力で正捕手の座を奪い取った頓宮、その背中に先輩たちの夢を重ね、今、新たな挑戦への扉が開かれようとしている。

夢は、叶えるものだ──。
頓宮裕真が、その力強いスイングと誰にも負けない覚悟で、世界を驚かせる日は、もうすぐそこまで来ている。