日常の健康維持や運動習慣をサポートする場として、多くの人々に利用されているフィットネスジム。しかし、その安心できる空間において、残念ながら思いもよらぬトラブルが発生していることをご存じでしょうか。今回は、大手フィットネスジム「chocoZAP(チョコザップ)」で報告されている盗難被害について、その背景と今後の対策を一緒に考えていきたいと思います。
chocoZAPは、RIZAP(ライザップ)グループが展開する24時間営業の無人フィットネスジムです。月額定額制で利用でき、着替え不要で気軽に訪れられるというコンセプトが、多くの利用者の支持を集めています。ジム経験が少ない方でも気楽に始められる点や、予約不要で立ち寄れる手軽さなどが魅力となり、店舗数も急増しています。
しかし、この「利便性の高さ」が時にリスクを招いてしまうことがあるのです。最近、chocoZAPの複数の店舗において、利用者の持ち物が盗まれるという被害が相次いで報告されているのです。このような事態に、利用者からは「安心して使えない」といった声も多く上がっています。
無人ジムという特性から、特定の時間帯には他に誰もおらず、完全に一人でトレーニングする状況も少なくありません。この点は、自分のペースで集中して運動ができるというメリットでもありますが、同時に最も注意を払うべきリスクでもあります。盗難などのトラブルが起こった場合、すぐにスタッフに相談することが難しく、証拠の確保や対応も遅れてしまう可能性があります。
報道によると、盗難の手口はさまざまで、スマートフォンや財布など、ロッカーやベンチに一時的に置かれていた持ち物が狙われることが多いようです。中には、防犯カメラの死角を把握していたかのような巧妙な手口を使うケースもあるとされ、故意に他人の持ち物を狙って繰り返し店舗を回っていた疑いがある人物も報告されています。
多くの利用者が「ジムでは安心して荷物を置けないのか」「短時間でも目を離したら危ないのか」と不安を訴えており、chocoZAP側にも対策の強化が求められる状況となっています。
では、私たち利用者はこうしたリスクに対してどのように対応していけるのでしょうか。以下に、無人ジムを利用する際に心がけたい防犯ポイントをご紹介します。
1. 貴重品は常に身につけておく
財布、スマートフォン、鍵などの貴重品は、可能な範囲でトレーニング中も身につけておく習慣をつけましょう。スポーツ用のコンパクトなウエストポーチなどを活用するのも一つの方法です。
2. 荷物は目の届く範囲に置く
荷物をベンチや床に置く場合は、常に目の届く範囲に置き、離れる際にはもち運ぶように意識しましょう。たとえ数分でも放置することはリスクにつながります。
3. 防犯意識を持つ
無人の場であることを忘れず、他の利用者の動向に注意を払うことも大切です。不審な行動(ウロウロしている、荷物をじっと見ているなど)を感じた場合はすぐにジム運営側へ報告するか、警察に連絡する準備をしておきましょう。
4. chocoZAP側からの最新の対応をチェックする
chocoZAPでは、今後の対策として監視カメラの増設やロッカールームの設置、防犯意識向上のための啓発活動などを検討していると報じられています。今後の対応について、定期的にアプリやウェブサイト、店舗掲示板などを確認する習慣を持ちましょう。
5. 持ち物を最小限にとどめる
可能であれば、ジムに持ち込む荷物を極力減らすこともリスク回避につながります。電子決済で入館や精算ができる仕組みがありますので、財布などを持たずに済む場合もあります。荷物が少なければ、それだけ目が届きやすくなり、管理もしやすくなります。
chocoZAPは、これまで敷居の高かったフィットネスジムの世界を大衆化し、いつでも気軽に健康的な生活をサポートしてくれる新しいカタチのジムです。この便利さを維持し、なおかつ安全な空間を確保するためには、運営側だけでなく利用者一人ひとりの防犯意識の向上も不可欠です。
私たちが安心して心身の健康づくりに取り組めるように、chocoZAPも含めた各フィットネス施設が今後さらにセキュリティ対策を強化していくことが望まれます。そして、これからジムの利用を検討している方も、こうしたリスクと対策を事前に知っておくことが安心の第一歩となるでしょう。
最終的には「自分の身は自分で守る」という意識を持ち、便利で快適なジムライフを目指していくことが大切です。安全で快適な環境でこそ、本来の運動の効果も高まるはず。今一度、自分の行動や持ち物管理を見直しながら、健全で明るいトレーニング習慣を築いていきましょう。