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「爆買い」からの転換点——何が起きたのか
街のドラッグストアの前にスーツケースが並び、家電量販店では高額商品が次々と売れていく——そんな「爆買い」の光景は、今ではすっかり影を潜めました。これは一過性のブームが落ち着いたというより、旅行者の価値観や購買環境が構造的に変わった結果と考えるのが自然です。
なぜ「爆買い」は消えたのか:5つの要因
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モノ消費からコト消費へ
旅行の目的が「大量購入」から「体験・滞在の質」へシフトしています。映えるスポット、温泉や四季の景観、学びやアクティビティなど、時間の使い方が変わり、買い物は旅程の中心ではなくなりました。 -
中国国内の供給力が向上
かつては「日本でしか買えない品質」がありましたが、国内で入手できる製品が増え、品質差や価格差が縮小。越境ECや正規輸入も広がり、現地でわざわざ大量購入するインセンティブが弱まりました。 -
転売・代購の規制強化と免税ルールの厳格化
大量購入の背後には代購(代理購入)需要がありましたが、各国で制度の適正化が進み、免税販売や持ち出し管理の厳格化も進展。結果として「トロリーごと買う」ような行動は起こりにくくなっています。 -
旅行者の個人化・分散化
団体よりも個人や小グループの旅が主流化。滞在先は大都市中心から地方・自然・テーマ性のある地域へ分散し、消費も「広く薄く・体験重視」に変わりました。 -
購買プロセスと決済体験の変化
情報収集はSNSと口コミ、購入は越境ECや帰国後のオンラインという分業が進んでいます。店頭は体験・比較の場、購入はオンラインで、という動線も一般化しました。
いま小売・観光がやるべきこと:現場で効く10の実践
- 体験化された売場づくり——試用・実演・ミニ講座・製造体験など「体験=価値」を提供。
- 商品構成の最適化——大型・重量品よりも「軽い・割れない・持ち帰りやすい・贈りやすい」高付加価値のロングテールを強化。
- 越境ECとOMO——店頭で体験・説明、帰国後にオンラインで再購入できる導線を明確化。QRで自社越境ECへ誘導。
- 多言語の案内整備——基本は中国語・英語のサイネージと価格表示、返品方針の明記。現場は翻訳機で補完。
- キャッシュレスの多様化——主要国のブランドとQR決済をわかりやすく掲示。会計スピードも評価されます。
- 免税・税務オペレーションの精度向上——本人確認、記録、レシート運用の正確さは信頼そのもの。
- 口コミとSNSの連動——撮影スポット、ハッシュタグ、短尺動画の映えポイントを設計。レビュー返信も丁寧に。
- 地域体験とのパッケージ——周遊クーポンや体験セットで「買い物+体験」を一体化。
- スタッフ育成——文化理解と非言語コミュニケーション。定型フレーズはカードやデバイスに記録。
- データ活用——国籍別の滞在時間、入店率、購買率、客単価を可視化。A/BテストでPDCA。
現場がすぐ導入できるツール
- 音声翻訳機——瞬時に要点を伝え、接客体験の不満を減らします。初期教育のハードルを下げ、繁忙時も安定品質。
- 多言語表記の整備——価格、容量、使用方法、注意事項を中国語・英語で明記。誤解や返品の抑制に直結します。
「爆買い」が消えた背景には、ネガティブな要因だけでなく、旅行の成熟や購買体験の高度化といったポジティブな変化もあります。だからこそ、モノだけで勝負せず、体験とオンラインを組み合わせた価値づくりへ切り替えることが重要です。やるべきことは明確で、今日から着手できます。
明日へのチェックリスト
- 店頭POP・価格表示の多言語化は十分か
- 体験・実演の導線はあるか(5分でできる簡易体験)
- 越境ECへ誘導するQRは目立つ場所にあるか
- 主要決済のロゴ掲示と動作確認は済んでいるか
- レビュー獲得と返信の運用ルールは整っているか
小さな改善でも、旅行者の満足と売上の先行指標(入店率、回遊、接客時間)にはすぐ効きます。焦らず、しかし素早く。現場から始めていきましょう。
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