経済

新幹線で起きたモバイルバッテリー発火事故から学ぶ安全対策

新幹線車内でモバイルバッテリーが発火

新幹線の車内で乗客の手荷物に入れられていたモバイルバッテリーが突如として発火し、車内に煙が充満するというトラブルが発生しました。この発火が起きた際には、火災に発展するほどの事態ではありませんでしたが、一時的な騒然とした空気が漂い、列車の運行にも影響が出ました。

今回の発火原因は、おそらくバッテリー内部に何らかの異常が生じたことが要因と見られています。リチウムイオン電池は高性能ですが、取り扱いを誤れば発火や爆発のリスクがあります。移動中という密閉空間での事態だったこともあり、安全意識が大切であると再認識される出来事となりました。

リチウムイオンバッテリーの特性とリスク

多くのスマートフォンやPC、モバイルバッテリーに使用されるリチウムイオン電池は、高エネルギー密度が特徴です。しかし、その反面、過充電や物理的衝撃、経年劣化が原因で発火する可能性を秘めています。

特にモバイルバッテリーなどの持ち運び型電源は、カバンに入れたままぶつけられたり、温度の高い場所に放置されたりと、想定外のダメージを受けやすいのです。それにより内部の電池がショートし、膨張、発熱、発火とつながる恐れがあります。

製品選びと日頃の確認がカギ

安全に使用するためには以下のようなポイントが重要です。

  • PSEマークなど公的機関による認証を受けたバッテリー製品を選ぶ
  • メーカー保証のある正規ルートで購入する
  • 充電中に異音や異臭がしないか確認する
  • 膨張や変形、過熱などの異常は即使用を中止する

加えて、古くなったバッテリーは内部の化学反応が不安定になることもあります。使用年数が長い場合は早めに買い換えることも検討しましょう。

公共交通機関での注意点

新幹線や飛行機などの公共交通機関を利用する際には、バッテリーの取扱いには特に注意が必要です。移動中は万が一のトラブル時にすぐに対応できるよう、手の届く場所に置いておくこと、荷物内で押し潰されないように配置することも大切です。

またバッテリーを収納するときは、金属や液体と接触しないようポーチなどに個別に入れておくことも推奨されます。これによりショートや外部からの物理的ダメージを防げます。

モバイルバッテリーの正しい理解が事故を防ぐ

私たちの生活に欠かせない存在となったモバイルバッテリーですが、その扱いには細心の注意が必要です。便利さの裏に潜むリスクを正しく理解し、予防策を取ることが、今回のようなトラブルの未然防止につながります。

移動中の安全を守る一人ひとりの意識が、周囲の乗客の安心にもつながります。普段何気なく使っているデバイスの扱いを今一度見直してみましょう。

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