経済

急増する「代引き配達」トラブルの背景と対策とは?消費者ができる予防策

「代引き配達」トラブルが急増中

インターネット通販が普及する中で、「代金引換(代引き)」という支払い方法は、カードを使わない手軽な決済手段として多くの人に利用されてきました。しかし、近年「代引き配達」に関するトラブルが急増しているという報告があり、特に注意が必要です。

トラブル件数が3倍に

ある調査によると、最近の1年間で「代引き」に関する消費者トラブルの相談件数が、なんと3倍にも増加しています。被害に遭った多くのケースでは、注文していない商品が代引きで送り付けられる、いわゆる“送り付け商法”や、悪意ある業者による詐欺的な販売が関与しています。

中には高齢者がターゲットにされており、よく分からないまま代金を支払ってしまうケースも。特に「無料サンプル」や「試供品」のつもりで申し込んだつもりが、定期購買として契約されていた、という事例も少なくありません。

どうしてトラブルが増えているのか?

  • ECサイトの増加:誰でも簡単にオンラインショップを始められるようになり、信頼性の低い業者も増えています。
  • 高齢者の利用増加:ITリテラシーが低めな高齢者がネット通販を利用するようになり、悪質な手口に引っかかるリスクが高まっています。
  • 支払い方法が引き金に:代引きという“後払い”の形式が、トラップになっているケースが目立ちます。

消費者ができる対策とは?

  1. 見知らぬ荷物は受け取らない:注文した覚えのない商品が届いた場合、お金を支払う前に配送業者に状況を確認しましょう。
  2. 事前連絡があるEC店舗を選ぶ:大手の信頼できるショップを利用し、発送前に必ず確認メールが届くような店舗を選ぶことが重要です。
  3. 家族と情報を共有する:高齢の家族がいる場合、通販の利用について普段から話し合い、注文前に相談できるようにしましょう。
  4. 定期購入の仕組みに注意:「初回無料」や「キャンペーン価格」は定期購入に誘導されるケースも多いので、細かい文字まできちんと読むように意識しましょう。

もしトラブルに遭ったら?

消費生活センターや各都道府県の消費者ホットライン(局番なしの 188)に相談することができます。また、トラブル内容が詐欺の可能性もある場合は警察にも連絡を取りましょう。

信頼と便利さのバランスを大切に

利便性が高い一方で、リスクも存在するネットショッピング。代金引換は便利で安心な支払い方法である反面、悪質な業者からのアプローチを許してしまう“すき間”でもあります。ユーザー自身がリスクを理解し、判断力を持つことが何よりの防衛策。この機会に、ネット通販の利用方法を見直してみてはいかがでしょうか。

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