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各地で猛烈な暑さ 17日も続く見込み 熱中症対策の徹底を

各地で続く危険な暑さ――最優先は「命を守る行動」

全国各地で体にこたえる猛烈な暑さが続いています。気温だけでなく湿度も高い状態が重なると、体は汗をかいても熱を逃しにくくなり、短時間で体調を崩すおそれがあります。特に屋外での活動や、風が弱い日の室内、夜間に気温が下がらない状況では、知らず知らずのうちに体に熱がこもりやすくなります。まずは「無理をしない・涼しくする・こまめに飲む」を合言葉に、日常の過ごし方を見直しましょう。

いま何が危険なのか

  • 高温多湿が複合:湿度が高いと汗が蒸発せず、体温が上がりやすい。
  • 日射・路面の輻射熱:アスファルトの熱で体感温度はさらに上昇。
  • 夜間の暑さ:寝ている間に脱水が進み、翌朝の体調不良につながる。
  • 屋内でも危険:風通しが悪い部屋や締め切った室内は、屋外以上に熱がこもることも。

今日からできる熱中症対策・基本の10か条

  1. 起床後に一杯:朝いちばんにコップ一杯の水分で寝ている間の不足を補う。
  2. こまめな水分と適度な塩分:のどが渇く前に、汗をかく日は0.1~0.2%程度の食塩相当の水分や経口補水液を活用。
  3. エアコンはためらわず:室温の目安は28℃を上限にせず、体が楽な温度へ。扇風機の併用で冷えすぎを防ぎつつ効率化。
  4. 外出は時間調整:日中の暑い時間帯は運動や屋外作業を避け、必要時は短時間で切り上げる。
  5. 衣服の工夫:通気性のよい素材、明るい色、帽子・日傘・ネッククーラーで直射日光を回避。
  6. 睡眠環境を整える:就寝中もエアコン・扇風機を適切に使用。吸湿性の良い寝具で汗をためない。
  7. 栄養と休息:朝食を抜かない。たんぱく質とビタミン・ミネラルを意識して疲労をためない。
  8. 車内放置ゼロ:短時間でも危険。子ども・高齢者・ペットを絶対に残さない。
  9. アルコールに注意:利尿作用で脱水を招く。飲酒時は水を同量以上。
  10. 暑さ指数(WBGT)を意識:気温・湿度・日射の影響を総合した指標。高い時間帯は屋内へ退避し、活動を見直す。

年代・場面別の注意点

  • 乳幼児:体温調節が未熟。ベビーカーの位置は地面に近く熱気を受けやすい。日陰を選び、保冷剤や日よけで熱を遠ざける。授乳児は授乳回数を調整し、母子ともに水分補給を。
  • 高齢者:のどの渇きを感じにくく、筋肉量の低下で体内の水分も少ない。室内でもエアコンをためらわず使用し、タイマーで水分補給を促す仕組みを。
  • 持病がある人:利尿剤などを使用中の方は脱水に注意。主治医の指示に従い、暑い日の過ごし方を事前に相談。
  • スポーツ:ウォームアップは短く、クールダウンを長めに。こまめな休憩と給水、アイシングを徹底し、無理はしない。屋内競技でも換気と冷房を。
  • 屋外作業:交代制・短時間化・日陰での休憩をルール化。冷却ベストや送風ファン付きウェア、霧状の水噴霧などを組み合わせる。
  • ペット:散歩は涼しい時間に。アスファルトの熱は肉球を傷める。室内でも冷房と水を十分に。

危険のサインと応急手当

  • 軽度:めまい、立ちくらみ、筋肉痛やこむら返り。涼しい場所で休み、衣服をゆるめ、冷却しながら経口補水液等で水分・電解質を補給。
  • 中等度:頭痛、吐き気、倦怠感、大量の発汗。速やかに体を冷やす(首・脇・太ももの付け根などの太い血管を優先)。無理に歩かせない。
  • 重度:意識がもうろう、返事がおかしい、汗が出ない、体温が高い。迷わず救急要請。到着までの間も冷却と安静を継続。

やってはいけないこと:一気飲みで胃に負担をかける、アルコールで喉の渇きを紛らわす、冷水シャワーだけで済ませる(表面だけ冷えて深部体温が下がらないことがある)。

住まいと職場の暑さ対策

  • 窓と日差し:すだれ・遮熱カーテンで日射をカット。南・西向きは特に重点的に。
  • 空調の使い方:サーキュレーターで空気を循環し、設定温度を上げても体感を下げる。フィルター清掃で冷房効率を維持。
  • 換気と冷房の両立:短時間・高出力で換気→再度冷房の「間欠運転」を活用。
  • 屋外の工夫:打ち水は日陰で、気温が下がる時間帯に。直射日光下では逆効果になることも。

情報の見方と行動の目安

天気予報とあわせて、暑さ指数(WBGT)の情報や高温に関する注意情報を確認しましょう。数値が高い時間帯は、外出や運動を見直し、屋内の冷房環境に避難するのが賢明です。学校・部活動・地域行事・職場でも、数値に基づいた中止基準や休憩ルールを共有しておくと安心です。

地域で支え合う

一人暮らしの高齢者や小さな子どもがいる家庭へ、こまめな声かけを。公共施設や商業施設の冷房空間を活用した「クーリングシェルター」の情報も確認し、無理をせず涼しい場所を選びましょう。暑さは「我慢」ではなく「回避」が基本です。

まとめ:合言葉は「無理せず・涼しく・こまめに」

厳しい暑さは、誰もが体調を崩し得る「災害級」のリスクです。水分・塩分補給、空調の適切な使用、活動時間の調整、危険サインの早期発見――この基本を徹底するだけで、多くのトラブルは避けられます。自分と周りの大切な人の命を守るため、今日からできる対策を一つずつ実行していきましょう。

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