2024年6月、日本の芸能界において衝撃的なニュースが報じられました。「SMAP」の元メンバーで俳優の稲垣吾郎さん(50)が、「婚活中である」とテレビ番組で明かしたという話題が大きな注目を集めています。1990年代から日本の芸能界をけん引してきた国民的アイドルグループ・SMAPのメンバーとして活躍し、グループ解散後も俳優業や執筆活動、舞台など多方面で才能を発揮する稲垣吾郎さんの突然の告白に、多くのファンが驚きを隠せませんでした。
稲垣さんが告白したのは、6月上旬にフジテレビ系で放送されたバラエティ番組「上田と女が吠える夜」の企画内での一幕でした。そこで、稲垣さんは「本気で婚活しようと思っている」と語り、これまでの人生の選択や、50代に入った自分の今後について率直に話しました。ファンのみならず、同世代の多くの視聴者にとっても共感を呼ぶ発言だったといえるでしょう。
稲垣吾郎さんといえば、1973年生まれ、東京都出身。1987年にジャニーズ事務所に入所し、1988年にはまだ10代の若さでSMAPのメンバーに選ばれます。グループとしての活動のほか、ドラマや映画でも早くから頭角を現し、1990年代には『東京大学物語』『二十歳の約束』『ソムリエ』など数々のテレビドラマで主演を務め、硬派な役からコミカルなキャラクターまで幅広く演じられる俳優として人気を集めました。
また芸能人として活動する一方で、稲垣さんはインテリ系の魅力も放ってきました。読書家としても知られ、文学や美術への造詣が深く、自身のブログでも書籍やアートに関する感想を綴ることも多くあり、知的で品のある印象が多くのファンを惹きつけてきました。
2016年にSMAPが解散した後は、稲垣さん、草彅剛さん、香取慎吾さんの3人で「新しい地図」としての活動を始め、多くの新しい挑戦を行ってきました。特に稲垣吾郎さんは舞台や映画での活動に意欲的で、2020年に主演した映画『ばるぼら』では、孤独を抱える小説家という難しい役どころを繊細に演じ、高い評価を受けました。その他にも、舞台『No.9 -不滅の旋律-』ではベートーヴェンを演じるなど、精力的な表現活動が続いています。
一方、私生活についてはこれまでミステリアスな印象を保ち続けてきた稲垣さん。そのため、結婚や恋愛に関する具体的な情報が表に出ることは非常に稀でした。たびたび「結婚しないのか」「理想の結婚像はあるのか」といった質問が投げかけられることもありましたが、稲垣さんはその都度、穏やかに答えを濁すような姿勢を見せており、ファンの間では「稲垣さんは家庭よりも芸術を選ぶのでは」という見方も少なくありませんでした。
そうした中での今回の「婚活宣言」は、多くの人にとって大きな驚きでした。稲垣さんは番組の中で、現在結婚を考えるようになった背景として「50代に入ったことで、自分とこれからを共にしてくれる人が必要だと思うようになった」と言及。その語り口には真摯さがあふれており、まさに人生の新しいステージへの覚悟ともいえる発言でした。
また、稲垣さんは「子どもが欲しいという気持ちもある」とも語っており、人生観の変化が垣間見えます。以前の彼は、どこか浮世離れした美意識の高い独身貴族というイメージを持たれていましたが、現在はより地に足のついた「人として幸せになりたい」という自然な願いが感じられます。
この発言を受けて、SNSでは「ごろちゃん婚活中なの!?」「どんな人と結婚するんだろう」「お相手になりたい!」といったファンの熱い声が多数寄せられました。また同年代の男女からも「気持ちがわかる」「50代になって自分の人生を見直すきっかけになった」という共感の声も上がっています。
芸能界では近年、50代以上での結婚やパートナーシップの選択が話題になることが増えてきました。世間の価値観も多様化し、「適齢期」という固定観念にとらわれず、各自が自分なりのタイミングと形で幸せを追求する風潮が広がっています。その流れの中で、稲垣吾郎さんのような著名人が「婚活中」と素直に語ることは、多くの人に勇気を与える出来事といえるでしょう。
稲垣吾郎さんは過去に、「人と一緒に暮らすことに対する漠然とした不安があった」とも語っています。しかし今では、「一人でいるのが自然と思っていたけれど、人と人生を共有するというのも意外と良いのかもしれない」と前向きな気持ちになったとのこと。この変化は、時間をかけて自分と向き合ってきた結果なのかもしれません。
芸能界では華やかなスポットライトを浴びながら、多忙な日々を送る中で、プライベートな時間を大切にすることがいかに難しいかは想像に難くありません。そんな中でも「人生後半の幸せ」を見据え、婚活に乗り出そうという稲垣吾郎さんの姿勢は、多くの人にとって示唆的なものがあります。
果たして、稲垣吾郎さんがどのような人生のパートナーと巡り合い、どんな未来図を描いていくのか。その行方にこれからも多くの注目が集まることでしょう。そして、ファンとしては彼が幸せな家庭を築くその日を心から待ち望むとともに、新たに見せてくれる舞台や映画、そして生活者としての新しい顔にも期待せずにはいられません。