4月を迎え、テレビ各局では春の改編期が訪れ、新番組の情報が続々と発表されています。長年親しまれてきた番組が幕を閉じ、新たなバラエティやドラマがスタートするこの季節は、テレビファンにとっても注目の時期です。そんな中、読売テレビ・日本テレビ系の人気バラエティ番組『ダウンタウンDX』(毎週木曜・22:00~)が時間帯を移動し、その後枠となる23:59~の新番組が発表され、大きな話題となっています。
その新番組こそ、お笑いコンビ「見取り図」がMCを務める新バラエティ『見取り図のニッポン全国 地方バラエティニュース』(仮)です。本記事では、『ダウンタウンDX』の時間帯変更と、それに伴ってスタートする見取り図の新番組についてご紹介しつつ、新たな番組に込められた期待や、視聴者としての楽しみ方に触れていきます。
『ダウンタウンDX』30年目の新たな挑戦
1993年にスタートし、今やすっかりおなじみとなった『ダウンタウンDX』。お笑いコンビ・ダウンタウン(浜田雅功さん、松本人志さん)がMCを務めるトークバラエティとして、芸能人の素顔やプライベートを赤裸々に引き出す内容は、多くの視聴者に長年親しまれてきました。その『ダウンタウンDX』が、2024年4月から毎週土曜日の13:30~にお引越し。約30年続いた木曜夜のイメージを一新し、週末の昼に新たなファン層を取り込みたいという狙いがあると見られます。
多くの番組が今でも夜の時間帯にこだわりを持つなか、30年の歴史ある番組が思い切った時間帯変更を行うのは非常に興味深い動きです。それだけに、『ダウンタウンDX』が新たな時間帯でも変わらぬ存在感を発揮できるか、注目が集まります。週末の昼間ということもあり、家族揃って楽しむトークバラエティとして新しい魅力を打ち出してくれることでしょう。
後枠番組は見取り図の新バラエティ!
そして『ダウンタウンDX』の木曜22:00~の枠が空くことで、視聴者の関心も高まるところ。そのタイムスロットの後枠として、23:59から放送がスタートするのが、「見取り図」の冠番組『見取り図のニッポン全国 地方バラエティニュース』(仮)です。
見取り図といえば、大阪出身の盛山晋太郎さんとリリーさんによるお笑いコンビで、M-1グランプリのファイナリスト常連としても知られ、一気に全国区の人気者となりました。漫才だけでなく個性豊かなトーク力と、それぞれのキャラクターの魅力が人気を集め、バラエティ番組への出演が増えてきた中、ついにゴールデンタイム後の深夜帯とはいえ、自身らで進行する番組を持つことになったのは、まさに念願の大抜擢と言えます。
気になる番組の内容は、全国各地で放送されている“ローカルバラエティ番組”にフォーカスを当てた企画。地域独自の個性的なバラエティ番組や地元タレントなどをクローズアップし、“地方のリアルな笑い”やユニークな文化を紹介していく内容になるとのことです。東京一極集中のテレビ業界において、地方の魅力を取り上げるこの試みは意義深く、テレビファンやエンタメ好きにはたまらない切り口となりそうです。
地方×バラエティ=新しい発見
地域に根づいたバラエティ番組には、そこにしかない空気感や文化、言語感覚が息づいています。その土地の笑いや風俗、人間関係などが垣間見える番組は、まさに “ローカルの宝” とも言えます。見取り図の2人は、ご自身たちも関西という地方出身者。全国各地を巡りながら、地元ならではの空気感や笑いをピックアップし、見事に再編集して視聴者に届けてくれることでしょう。
また、視聴者にとっても、普段なかなか目にする機会のない地域番組を知ることで、地方への興味関心が高まったり、旅行先の選択肢が増えたりするきっかけにもなるかもしれません。どのような“ご当地番組”が紹介され、見取り図の2人がどんなツッコミやリアクションを見せてくれるのか、期待は高まります。
見取り図にとってのステップアップ
この番組は、見取り図にとっても今後の芸能生活における大きな起点となる可能性があります。深夜帯とはいえ、全国ネットの冠番組を持つというのは、芸人として活動のステージが広がった証拠。これまでトークやコントなどで磨いてきた技術を存分に発揮しながら、自身らの魅力を全国に改めてアピールできる絶好のチャンスでもあります。
また、地方のバラエティ番組というニッチでありながらも魅力に満ちたテーマを通じて、新しい世代の視聴者層や、地方のテレビ局との連携など、幅広いつながりが生まれることも予想されます。
“バラエティニュース” というタイトルに表れているように、単なるバラエティ紹介にとどまらず、笑いの視点から日本全国の今を伝えるという面でも、情報番組としての側面を持ち合わせているのも特徴のひとつです。
まとめ:見取り図の新たな挑戦、地域に光を
『ダウンタウンDX』という長寿番組の時間移動は一つの時代の転換点であり、それによって誕生する新たな番組は次の時代を象徴する象徴的な動きでもあります。見取り図による初の冠バラエティは、地方文化やローカル番組の魅力を全国に伝えるという点で、非常に先駆的かつ意義のある取り組みといえるでしょう。
テレビ離れが叫ばれる中、地上波の価値を改めて見つめ直し、まだまだテレビならではの魅力があることを提示できるかどうか。そうした意味でも、この番組には多くの可能性が秘められており、視聴者としても引き続き注目していきたいところです。
『見取り図のニッポン全国 地方バラエティニュース』が、見取り図のこれまでの経験とテレビの新たな形を融合させたような、斬新で笑いに満ちた番組となることを、今から大いに期待したいと思います。